丸白音狐の覚え書

司法試験の法律科目演習本の感想とか、勉強方法とか書いていくにゃ

「事例研究憲法」初版第1部問題7、同第2部問題5、第2版第2部問題5

 こにゃにゃちわ、丸猫です。

 第2回は、「事例研究憲法」です。

 

 えーと、ですね・・・・・・何と言いますか・・・・・・・

第2版出てたんですね!?

 

 法科大学院の図書館に初版しかなくて、気づかずに解いてしまいましたww

 

 第2版を知ったのは、設問を2つ解いた後のことでしたとさ。

 

 なので、2問は初版に記載されていた問題、1問は第2版の問題についての感想です。

 

 今回も内容については言及しないようにします。

 

 

初版第1部問題7「世界の期限」展示中止事件

 事例研究憲法の問題は、司法試験に類似した構成となっており、演習本としては極めて良いものだと思います。

 

 解説もよかったです。

 一般的というか、納得のいく説明がなされています。

それに加えて、類似の問題に応用が利く法律構成、思考過程が示されています。

 問いやすい問題を内容としているので、ぜひともこの問題は解いていただきたいです。力が付くと思います。

 

 ただ、あてはめが物足りないです。

 せっかくたくさんの事実があがっているのですから、重要な事実が何かや、事実の持つ意義についての説明、評価まで示してほしいです。

 

 

初版第2部問題5 ヌードサイクリング事件

 ユニークな問題でしたww

 

 法律論についてですが、すごく良かったです。象徴的表現行動を伴う表現について、基本書の行間を埋める、しっかりした論調です。

 解説から規範となる部分を抜き出して、類似の問題に応用できるように訓練すると、より一層の力が付くと思います。

 

 そして、事実の抜き出しと評価。

 これもよかったです。事実の持つ意味を適切に評価し、法律論の中に明確に位置付けていました。

 象徴的表現にまつわる問題につき、具体的な理解ができる良問だったのではないでしょうか。

 

 

第2版第2問問題5 マスメディアの選挙報道事件 

 個人の意見ですが、問題としては良質なのに、解説が少し残念でした。

 

 解説は①原告の主張、②被告の反論、③原告の再反論という形式で構成されています。

  一見すると、司法試験の形に従っているように思います。

が、被告の反論が長すぎます。

 被告の反論は端的で良い、と採点実感にあります。解説のように被告の反論を長く書き、原告の再反論を私見として書くという風に考えると、おそらく答案として“浮き”ます。

 私の解き方ですが、原告の主張はフルスケールの論述とすべきです。

しかし、被告の反論をフルスケールで書くのは、誰もやらないでしょう。要注意です。

 

 ただ、事実の評価は、多角的で良かったです。参考になります。

 

 それに対して、引用されている法律については指摘は十分ではありません。

解説を読んだのち、改めて問題文を読むと「なんで○○法が引用されてるんだ?」と思いました。

 

 この問題については、ゼミを組んで友人たちと意見交換をした方がいいかもしれません。

 

 

 今回はこれくらいです。